陸奥A子「おとめチックラブコメ」を代表する漫画家を知っていますか?
1970年代〜80年代に日本の少女漫画界で「おとめチック文化」を牽引した創世記の漫画家がいた。
1972年、『獅子座うまれのあなたさま』でデビュー。
1970年代から1980年代にかけての『りぼん』の看板作家として活躍した「陸奥A子」さんだ。
陸奥A子さんは、手塚治虫、松本零士、石ノ森章太郎、ちばてつや、里中満智子、竹宮恵子、萩尾望都らとともに、日本の少女マンガの成立と発展に大きな役割を果たしたマンガ家23人に選ばれた。
これら23人の漫画の原画などは「Shojo Manga! Girl Power!」展と題して北米9ヶ所を巡回するなど、日本少女マンガの海外への魅力発信に大いに貢献した。
彼女の漫画は、軽いタッチの絵柄で、少女心をくすぐるラブコメディが人気で、代表作は「たそがれ時に見つけたの(1975年)」、「こんぺい荘のフランソワ(1982年)」など。
京都国際マンガミュージアムの倉持佳代子研究員は
「陸奥A子の作品は『乙女ちっく漫画』と呼ばれたが、登場人物が恋をしながら自分のコンプレックスを克服していく…というような、身近な心情が描かれるようになったのがひとつの特徴」と語る。
登場人物が身近であればあるほど、自分を重ねて楽しめる、それこそが恋愛漫画の醍醐味とも。
現在、陸奥A子さんは、往年のファンのために新たなイラストを書き下ろし、動画を活用したWeb上の美術館?へのイラスト掲載や、原画販売やグッズ販売等を行っている。
彼女が全盛期だった現在50歳前後の方は、自分の青春時代を振り返るきっかけづくりとして、彼女の絵に触れ、当時に感じたときめきを懐かしく思い出してみてはいかがでしょうか?