クラマはかせのなぜ(山中恒)
大林宣彦監督の尾道三部作の一つ「さびしんぼう」のことを調べていたら、原作「なんだかへんて子」に行きついた。
どんな作家が書いたものかWikipediaを探したら、児童文学作家の山中恒(ひさし)さんが書いたものだとわかった。
数多くの作品を世にだしており、尾道三部作の一つ「転校生」も、山中恒の作品だった。
そして山中恒さんの書いた、いろいろな本をAmazonで眺めていたら、作品の中に「クラマはかせのなぜ」を見つけた。
あまりにも頭が良すぎて子供の心が理解できないクラマ博士と、女の子のお話である。
小学生ごろに気に入り、何度も読み返していた作品で、子供が産まれた時にどうしても見せてあげたいと思い、Amazonで取り寄せた。
残念ながら、他に刺激的なものが沢山ある現代っ子の心は打たず、本が来ても食いつきもしなかったが、取り寄せた本が来るまでの数日間、私の心は再会の期待に弾んだ。
本が来てからは、子供が寝る前に布団の中で読んであげたりしていたが、すでに成人を過ぎた子供の心に残っているかは不明だ。
自分の思い出と違い、挿絵がマンガチックに変わってしまっていたことが非常に残念だったが、子供が大きくなった今でも本棚に並んでいる。
孫ができたら読んでやる機会ができるのだろうか?
もしかするとその頃は、クラマ博士の最先端の研究が当たり前の時代になっているのかもしれない。