ごぼ天?ごぼう天?福岡のソウルフード「ごぼ天うどん」について調べてみた
ごぼ天うどんという食べ物がある。うどんに「ごぼうの天ぷら」をのせたものだ。
日本の「うどん」発祥の地と言われている福岡県内では「ごぼう天」は地場のうどん屋で定番的に出されている具材で、福岡県人は逆に東京で一般化していないことに驚きをおぼえるくらいだ。
そこで「ごぼう天うどん」に視点を当てて、調べることにした。
カルビーでは、47都道府県の「地元ならではの味」を開発する「2020年度♥ラブジャパン」企画で、福岡の味として、豚骨ラーメンや明太子といった定番の福岡土産を押しのけ「ごぼう天うどん」をソウルフードとして選定した。
福岡県内で「ごぼう天うどん」は、それくらい定番なのだ。
豚骨ラーメンと並んで福岡県民に愛されているソウルフード、それが「ごぼう天うどん」だ。
カルビーでは2017年度(2018年2月)にも「ポテトチップス」で「ごぼう天うどん味」を再現して大変評判が良かったので、今回「じゃがりこ」で再チャレンジしたとのことである。ごぼう天うどん、恐るべし。
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■ではインスタントのカップうどんでは?
即席のカップうどんと言えば、誰もが知っているのは、日清「どん兵衛」とマルちゃん「赤いきつね」である。
この二大即席カップうどんメーカーのひとつである「マルちゃん」の「バリうま」シリーズでも、地域風土に根ざしたメニュー開発の企画を実施しており、九州地区限定品ではあるが「ごぼう天うどん」を出している。やはり外の目から見ると、誰もが認めるソウルフードなのだ。
マルちゃん 九州地区限定 バリうま ごぼ天うどん
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では実際、地元の店舗はどんな「ごぼう天うどん」を出しているのか?
◆ 圧倒的な“ ごぼ天 ”の存在感!どんぶりに丸太が!
ここではいくつかの地元の有名な「ごぼう天うどん」を紹介してみる。
まずはタイトルのとおり「まるで丸太!」とも表現される、極太のごぼう天を売りにしている、福岡県北九州市の「更新うどん」だ。
ちびっ子が大好きなスティック菓子「うまい棒」を超える太さとも言われる「ごぼう天」が5本、どんぶりに盛って出される。
期待を裏切らない圧倒的なごぼう天の存在感だ!
巨大ごぼう天は、かなりのド迫力。これは減らないというより、元から量が多いからそう言われているのではないだろうか。
◆うどんにごぼうの花が咲く。
うどん発祥・福岡から、野武士集団による陣地拡大が着々と進んでいる。
それが「豊前裏打ち会」だ。
前述の更新うどんの「丸太」のごぼう天とは違い、笹がきのごぼうを平たく大きく広げ、丼からせり出す迫力とボリュームで「麺が見えない!」とも表現される大型のごぼう天が特徴だ。
この「豊前裏打ち会」とは、店舗の名前ではなく、福岡県北九州小倉(かつて豊前の国)の津田屋官兵衛で修行し、免許皆伝を受けたものが名乗ることができる、いわば流派のようなもので、一国一城の主が集まった団体の総称である。
この野武士集団「豊前裏打ち会」は、既に東京進出を果たしている。
そして東京でも丼を覆う「ごぼう天」が話題に!
“丸太” ごぼう天の「更新うどん」、笹がきの花のようなごぼう天の「豊前裏打ち会」を生んだ、福岡県北九州市は、総務省統計局の家計調査(2人以上世帯、2017~2019平均)で、ごぼうの消費額、消費量が共に政令指定都市2位となっている。(2014~2016平均では消費量は第1位だった)
北九州市には、この二大ごぼう天うどんを生む必然があったのだろうか、それともこの二大ごぼ天うどんによって、ごぼうの消費額が上がったのだろうか?
一方で、福岡県北九州市では知らない人がいないと言われる、市内最大のうどんチェーンがある。それが北九州市民のソウルフードともいわれる「資さんうどん」だ。
資さんうどんのゴボ天うどんは、スティック状で長めのごぼう天がセッティングされている。一番の人気メニューは「肉ごぼう天うどん」とのこと。
定番の「ぼた餅」とともに、子供から大人、おじいちゃんまで大人気だ。
また資さんうどん店内で販売している「おでん」等をつまにしてビールを飲む「資飲み(すけのみ)」と呼ばれる仕事帰りのチョイ飲みも定番だ。
現在、資さんうどんは拡大戦略を敷き、福岡県北九州市を拠点に、福岡県、佐賀、熊本で既に50店舗となっている。
店によって、ごぼう天はいろいろだ。
※ちなみに、資さんうどんの丼、皿、かまぼこには「資」の字が入っている。
【最後に】ごぼ天? ごぼう天? どちらが正しいの?
正式には「ごぼうの天ぷら」なので、「ごぼう天」のほうが正しいのだろうが、メニューに「ごぼう天」と書いていても、地元では、注文の際に「ごぼ天」と言っている人がほとんどだ。
是非、通(つう)になった気分で、注文の際は「ごぼ天」と言ってみよう!
※この記事は、以前、「NAVERまとめ」に書いていたものをリバイスしたものです。一部情報が古いリンク等ありますがお許しください。