カセットテープって知っていますか?
ひょんなことがきっかけで、昔、自宅で黙々とドライブ中にカーステレオで流すためのカセットテープを作っていたことを思い出した。
今はiPhoneをカーステレオとBluetoothで繋げて音楽を流したりしているが、昔は「ガチャっ」とカセットテープを入れていたのだ。
それぞれの車には、お気に入りの「カセットテープ収納ケース」があり、皆、その日の気分によってカセットを変えていた。
友達のカセットケースは、タバコの銘柄のLARK だったり、JPSだったりして格好良かったが、俺のはカー用品屋に売れ残っていた「チビでブス」と英語で書かれていたケースだった。
当時、カセットテープの企画は、30分、60分、90分、120分があり、その後、46分、54分が1枚のCDアルバムを入れやすい長さということで追加された。
CDを買ったり、レンタルしたら、まずはアルバムの曲の長さを確認し、どのテープが相応しいか、そのままの曲順で入れるのか、それとも曲の長さを見て、A面とB面の曲順を調整して入れるのか、嫌いな曲を外す、好きな曲を2回入れるなどして1つのカセットテープを作成していた。
また自分オリジナルのオムニバステープ、〇〇セレクトといった具合に、好きな曲を集めてテープを作ったりもした。
友達の家に行って、友達が持っているCDを漁り、その中から好きな曲を入れて「田中くんちセレクト」などを作ったりしていた。(田中君は仮称)
ある時の話
友達の田中(仮称)の車と2台でスキーに行ったときに、友達:田中君の作ったセレクトテープの魅力から、女性陣が私の車に乗りたくないと言い出して困った経験がある。
「じゃあ、男3女3なんで、男1女2と男2女1で分かれて2台で行こう」
と仲間6人で男女の組み分けをして、スキー板とストックをスキーキャリアに乗せてから、車に乗り込んだ。
すると、運悪く私の車に乗り込もうとした女性が一言。
「えー田中君の車、『私をスキーに連れてって』のテーマで音楽かけてるのにー。スキーに行くんなら、あっちに乗りたーい」
このときの経験から、テープは自分のためではなく、乗せる人のために作るものだということを学んだ。(しかし私の選曲は、その後もあまり変わらなかった。ちなみにスキーの時に、私の車ではロボットアニメ全集のような曲がかかっていたと思う)
月に1度はレンタルCD屋に行き、新曲を借りて録音していた。
人気曲はレンタル期間が1泊2日なのに、いつも借りられていて、なかなか録音できなかった。
車で旅行する際に自分で決めていたのは、必ずオリジナルセレクトのテープを作り、旅行中ずっとそのテープをかけること。
「いつかどこかで、その曲を聞いたときに、何年か前に行った、あの場所を思い出せるから」
といばって人に説明していたが、振り返って考えてみると、あまりそのような体験(回想)はなかった。
結局のところ、ただの自己満足だった。
一時期、浜田省吾に“沼落ち”(沼のようにどんどん深みにハマっていく様子)したときに、車に浜田省吾のテープしか乗せていないことがあった。
するとドライブで遠出している最中に、男友達から
「こんな声の低い男の声じゃなく、若い女の声が聴きたーい」
「なんかアイドルの曲はないんか!」
と車内のテープケースをガチャガチャと漁られ、不満を述べられたこともあった。
「つまらんのぅ、聖子ちゃんのテープくらい載せとかんか!」
ドライブと言えば、当時絶頂のアイドル小泉今日子が、「ナツメロ」というアルバムでジューシーフルーツの「恋はベンチシート」をカバーした曲を気に入り、よく聞いていた。
普通の車じゃ(エッチする時に?)狭いからベンチシートの車に買い替えて、といった歌詞なのだが、次に車を買うときはベンチシートの車にしようかと真剣に考えたりしていた。
なんか若かったなぁ。
今の若者たちに話しても理解しにくいんだろうなぁ。