隠密同心 同じく、井坂十蔵
隠密同心とは、ドラマ「大江戸捜査網」の中で、老中松平定信が極秘に作った組織で、旗本寄合席の配下で主人公たちが担った職名である。
1970年10月から1984年3月まで途中2度の中断を挟み約700話が製作された。
同時期の時代劇「水戸黄門」や「遠山の金さん」、「必殺シリーズ」と同様に勧善懲悪のパターン化された時代劇である。
大きく6つのシリーズに別れ、主人公や配役も多くも変わっているが、主題曲、ラストの懲悪パターンは同じで、安心して爽快感あふれるラストを期待できるドラマである。
隠密同心たちは普段は町人として生活しているが、事件が発生すると集まり、陰ながら悪を成敗する。
成敗の際の登場シーンの時に、影ながら働く隠密のはずなのだがキチンと敵に名を名乗る。
その際には、まず筆頭同心が「隠密同心」と職名を名乗り、以下次々と自己紹介をする。
筆頭同心の次からは、「隠密同心」とは言わず「同じく、〇〇〇〇」と自己紹介するのだ。
長く続いた番組だけに、筆頭同心やその他の同心は入れ替わりがあるが、2番目に自己紹介する井坂十蔵だけは最初から最後まで変わらなかった。
このため、「隠密同心」世代の人は、人と同じ意見を言うときに「同じく、井坂十蔵」と言ったり、ただ「井坂十蔵」と言ったりした。
オープニング曲の際にナレーションが入り、そこで隠密同心とは何なのかといった紹介がなされる。
その際の紹介文は以下のようなものだ。
隠密同心 それは旗本寄合席・内藤勘解由に命を預け
人知れず人生の裏道を歩かねばならぬ宿命を自らに求めた者達である
極悪非道の悪に虐げられ、
過酷な法の冷たさに泣く大江戸八百屋町の人々を
ある時は助け、励まし、又、ある時は影の様に支える彼等
だが身をやつし姿を変えて敢然と悪に挑む隠密同心に明日と言う日はない
同時期にあった仮面ライダーの主題歌後のナレーション「仮面ライダー本郷猛は改造人間である・・・」と似た形である。
オープニングの曲は、玉木宏樹作曲によるもので、成敗のチャンバラシーンでも用いられている。
軽快で躍動的な音楽でYoutubeにはブラスバンド等が演奏している動画が掲載されている。
大江戸捜査網のテーマ
我々大江戸捜査網世代は、この音楽を聴くと、「心得之條」や、締めの言葉「死して屍拾うものなし」「同じく井坂十蔵」が脳裏に浮かんでくる。
「心得之條」とは、成敗に行く際にナレーションとして説明される。
ちなみに小学生や会社の朝礼のように、隠密同心たちが旗本寄合席・内藤勘解由の前で声を合わせて唱和するシーンはない。
隠密同心 心得之條 我が命我がものと思わず
武門の儀 飽くまで陰にて
己の器量伏し 御下命 如何にても果すべし
(なお)死して屍拾う者無し 死して屍拾う者無し
なお筆頭同心は、十文字小弥太(杉良太郎)→伝法寺隼人(里見浩太朗)→左文字右京(松方弘樹)の順に変わっている。
そして不動の二番手が「同じく、井坂十蔵」である。
2021/02/26、井坂十蔵を演じた瑳川哲朗さんがお亡くなりになったというニュースを見て、今回の隠密同心のブログ掲載となったのだ。ご冥福をお祈りしたい。R.I.P.
井坂十蔵の後は、若手の忍者やキレイどころの役どころがいろいろと入れ替わった。
その際の名前は、氏名ではなく通り名が入った呼び名で、カッコよかった。
最後に、彼らが命を預けた、旗本寄合席の内藤勘解由はこの人だ。
#大江戸捜査網 #心得の条 #隠密同心 #井坂十蔵
#死して屍拾うものなし #我が命我がものと思わず
【最大80%OFF】ファッションウィンターセール開催中。人気ブランドがお買い得。