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映画「ママレード・ボーイ」を10倍楽しむ方法


2018年に上映された映画「ママレード・ボーイ」をもっとよく知っていただくため、遊(吉沢亮)と光希(桜井日奈子)の最後のデートの場所の理由と行先をまとめてみました。 

 

実は、映画「ママレード・ボーイ」の主人公の遊(吉沢亮)は、建築に興味があるという設定です。


横浜に住む遊は、1992年開催のバルセロナオリンピックでも使用された「パラウ・サン・ジョルディ」(英:Palau Sant Jordi)等を設計した世界的建築家・磯崎新(いそざきあらた)の作品が数多くある、憧れの福岡県北九州市に旅行に行く計画を立てるのです。

 

磯崎新さんは2019年に「建築界のノーベル賞」と呼ばれるプリツカー賞を受賞したことで、世界的にも注目されていますよね。
原作漫画には、その背景がしっかりと描かれているのですが、映画では細かく解説されていなかったので、遊と光希(桜井日奈子)が最後にデートした場所をこっそり教えます。(多少のネタバレ感あるのでご容赦を)

磯崎新さんのことを知りたい方はこちらをどうぞ)

 

北九州市に4つある磯崎新の作品群

北九州市には、北九州市美術館(1974)、北九州市立中央図書館(1975)、西日本総合展示場(1977)、北九州国際会議場(1990)の4つの磯崎新作品があります。
磯崎新氏は国内外に多くの作品を残していますが、遊はユニークな意匠性のある建物が集積した北九州市をデート先として選んだのです。

 

北九州市立美術館

北九州市立美術館は「機動戦士ガンダム」のガンキャノンのような特徴ある二つの飛び出したコレクション展示室があること、そして山合の丘の上に立地していることから、別名「丘の上の双眼鏡」と呼ばれています。
鳳凰が両翼を広げている姿をイメージしているのですが、残念ながら向かって右側の翼は未完のままです。

北九州市立美術館は、1980年代に草間弥生の個展を開催したり、まだ日本では無名だった頃のバスキアの絵画を所蔵するなど、現代アートの発展に貢献しています。(バスキアの絵は当時375万円で買ったものが、今は100億の値打ちがあると言われている)

 

北九州市立中央図書館

映画「ママレード・ボーイ」では、遊が光希の口から図書館が飛び出すようにスマホで写真を撮るため、光希を前後に動くよう指示している場面で登場します。

まるで蛇花火のように、半円形の断面をもった空間がグニャリと曲がりながら連続するチューブのような建築。屋根は銅板葺で緑青が美しい。


図書館の中には、磯崎新が米国女優マリリン・モンローの曲線を形どった(マリリン)モンロースケールを使った手書きのような曲線をガラス面に持つ喫茶店「カフェ・ラポール」もあります。

 

映画「図書館戦争」ロケ現場
北九州市立美術館、北九州市立中央図書館は、岡田准一主演の映画「図書館戦争」の図書館の舞台としてロケ現場になったことでも知られています。

 

西日本総合展示場

光希が遊をスマホで撮影。なぜか頭から吊り柱が飛び出すように位置を決めるシーンで登場します。

柱のない大スペースを確保するために、斜張ケーブルを使った吊り屋根構造とした画期的展示場。
吊り屋根を維持する柱は、海辺の立地から船のマストをイメージしています。
天井部分は、明かりとりも兼ね、スキューバダイビンク中に海面を見上げたような、透過光が降り注ぐポリカーボネイト製の屋根材を使用しています。

https://convention-a.jp/wp/wp-content/uploads/2018/05/242cf16c89582a4f0dd68479d76d05de-e1525251127184.jpg

出典:北九州コンベンション協会サイトより

北九州国際会議場

遊が光希をスマホで記念写真を撮るシーンで登場します。
撮影時のポーズはロボットをイメージか?
素人が写真ポーズを決めているような、和やかなシーンです。

地中に埋められたロボットの黄色い頭とグレーのショルダーガードが突き出ているような外観。
操舵室を含む船のブリッジ(塔)と波をイメージしているもので、日本古来からの色(唐紅、卵黄色など)で色づけられたレゴブロック作品のようです。
展示場部分は、約20年前の磯崎作品である西日本総合展示場と道路を挟んで線対称になっています。

https://convention-a.jp/wp/wp-content/uploads/2017/03/a0476b56ee41eda863ca252e5207776c-700x420.jpg

出典:北九州コンベンション協会サイトより

 

若戸大橋 

旅先で、遊が光希の後ろ姿に呼びかけるシーンの舞台はココ。
背景は、光希と遊がタクシーに乗って渡った若戸大橋

https://www.kitakyushu-museum.jp/resources/images/oi51c37333d6465.jpg

出典:北九州市時と風の博物館より

若戸大橋
1962年(昭和37年)9月に開通した日本における長大橋の始まり。全長 2.1kmで、出来た当時は「東洋一の吊り橋」と呼ばれていました。
現在も、真紅の大吊橋の画期的な意匠性から、北九州市を舞台とした映画・ドラマに使用されています。

 

○上野海運ビル

光希が上野海運ビルの建物の内観を見て「わぁ~」と驚くシーンで登場。
少し長めの尺で二人が登場します。

https://ueno-building.com/about/images/img03.jpg

出典:上野海運ビルサイトより

上野海運ビル
北九州市若松区の海岸通りに建つ上野海運ビルは、旧三菱合資会社若松支店として大正2年(1913)に建設されました。
一世紀もの年月を生き抜き、2012年9月に国の有形文化財建造物として登録されました。

上部にステンドグラスの明り取りを配した、特徴的な周り回廊を持ち、多くの映画・ドラマ作品で使用されています。
現在、建物内には事務所のほか、海と山が見えるロケーションとレトロな衣装を生かした喫茶店等が入居しています。

 

○プレミアホテル門司港

光希と遊が宿泊したホテル。
映画ではベッドルームと居室部分が分かれたミニスイートが使われていたようです。
白く波立つ関門海峡が印象的です。

https://premierhotel-group.com/mojikohotel/lp/images/ap-top-img1.jpg

出典:プレミアホテル門司港サイトより

プレミアホテル門司港
イタリア建築界の巨匠アルド・ロッシの遺作。
芸術作品とまで評されるその造形美は関門海峽の風景に溶け込み、周囲の歴史的建築物と同様に、そこに何十年と存在しているかのような強い存在感を放ち続けています。

 

門司港茶寮

二人が門司港名物の焼きカレーを食べた場所。
舞台となった門司港レトロ地区は、焼きカレーが名物で、レトロ地区内の約30店舗で焼きカレーが提供されています。

http://mojikosaryo.com/serviceimg/gourmet/308720/menu/164204/img1-1537347054025-2203.jpg

出典:門司港茶寮サイトより

門司港茶寮
JR門司港駅前にある、1927年(昭和2年)に日本郵船門司支店として建設されたアメリカ式のオフィスビルの東側1階にある。
福岡県北九州市門司区港町7-8

 

和布刈第二展望台からの夜景
車でないと行きにくい場所ですが、門司港レトロ地区と関門海峡を挟んだ下関の夜景が見える景観スポット。
海峡を結ぶ関門海峡の夜景も美しく、観光スポットにもなっています。

http://www.yakei-isan.jp/data/spot_img/260.jpg

出典:日本夜景遺産サイトより

 映画「ママレード・ボーイ」を見たい方はこちら

 ※この記事は、以前、「NAVERまとめ」に書いていたものをリバイスしたものです。一部情報が古いリンク等ありますがお許しください。

 

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