定年前にして惑い未だ天命を知らない

定年前のアラフィフおやじの呟き、思ったことを綴る

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「サンキューハザードは必要か」論争の記事を見て

 

一時期、ネットでは「サンキューハザード論争」が巻き起こっていた。

 

そもそも「hazard」とは「危険」を表す名詞であり、ハザードランプとは、元々は、路線バスやスクールバスが乗客の乗り降りのために停車/発車する際などに、周囲に「止まるよ」「動くよ」といった危険な状況を知らせるためのものである。

車の故障などで、路肩に車を止めるときにも、後続車に車が止まっていることを知らせるために、三角表示板(停止表示板)とともに使ったりもする。

 

一方、サンキューハザードは、長距離トラックの運ちゃんの間で道を譲ってもらったお礼として広がった。トラックは譲ってもらわないと合流できない場面が多いことから、広がっていったと言われている(らしい)。

それが次第に一般の車でも、車線変更などの際に譲ってもらったお礼として利用されるようになったようだ。私も当然「サンキューハザード派」だ。

 

またトラックの運ちゃんたちは、先の見通しが悪い山道や高速道路などで、トラックの後ろにいて前方が見えにくい後続のドライバーに教えるために、ハザードランプを点灯させ、前方の事故や工事、渋滞状況でトラックを停車しようとしていることを知らせる合図としても使っているとのことだ。これも事故防止が一番の目的であるが、後続車への配慮として広まったものだ。

 

道交法などは別として、お礼を表す表現として自然に広がったものであり、「けしからん」と怒る方の気持ちはわからないではないが、自動車学校のマナーとして広げていった方が、気持ちの良いドライブにつながるのではないかと思う。

 

狭い道で譲りあったときに、手を挙げて会釈したり、クラクションをパンと軽く鳴らしたりしてお礼をするが、これを「クラクションは警笛だからお礼で鳴らすな!」と怒っても仕方がないのと一緒だと思う。

 

私は若いときにバイクに乗ってツーリングをしていたころ、ライダー同士で行う「ピースサイン」がとても好きだった。

反対車線を走っている見ず知らずのバイクのライダーが、シュラフやテントを積んだ私の方を見てピースをするのだ。すると私もピースサインで応えるというものだ。

二度と会うこともない、道を譲ってもらった訳でもないが、ツーリングで旅をしているライダー同士が、互いに「がんばれよ」「お疲れさん」「気を付けてね」といった感じでピースをするのだ。

 

これもツーリングライダーの中で自然に広まった挨拶で、若いときによく読んでいたオートバイ誌やモーターサイクリストなどに掲載していた「ツーリング日誌」などにも、はじめてのツーリングで「ピース」できたことが嬉しかった、などと書いているライダーが多かった。

 

道交法的には、これも「運転中にバイクのハンドルを離してピースするとは言語道断」「わき見運転だ」「安全運転義務違反だ」などと言われるのだろうか。

 

最後に、大学時代の友人に北海道出身のライダーがいたのだが、彼は近くのコンビニにバイクで買い物に行くときにでさえも、ツーリングライダーからピースサインをされるので「きつかった」と話していた。

 

北海道はライダー憧れの聖地である。

ライダーは夢を求めて北海道に行き、飛ばしすぎて免停になり、免許をなくして北海道を去る、とよく言われたものだ。

でも友達は、日常の買い物のときにでさえも「ピース」しなくてはならないのは面倒だったが、やはり同じライダーとして、きつくてもキチンと「ピース」を返していたと真面目に語っていた。

 

四角四面の正論も重要だが、何においても、そんな優しい気持ちが一番だと思う。

 

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雑記など

 

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