沖縄で販売されなかった伝説の車(日産ホーミー)
✳︎文章の中に一部、大人向けの文章が含まれています。予めご了承ください。
今はすでに新たな車種へと入れ替わったのだが、ある理由で沖縄県で販売されなかったという伝説の日産自動車があった。
車種の名はホーミー。
日産に合併されたプリンス自動車の車で、その後、日産キャラバンの兄弟車として、日産プリンス店で販売されたワンボックスカーである。
写真を見ると、優しい顔つきだが、その後、日産を代表するオラオラ、イケイケの車「エルグランド」へと引き継がれた。
ここまで書けば、沖縄在住や出身者のウチナーンチュの方たちは意味がわかると思うのだが、実は、沖縄で「ホーミ」とは、女性器を指す言葉なのだ。
ちょっと想像しただけでも恐ろしい事態である。
いきなり女性器を指す名前の車が発売されるのだ。
当時の日産の販売店員も驚いただろう。
例えば、客がやってきて、女性店員に対して
「ホーミ(女性器)を見せてください」
「ホーミ(女性器)売ってますか?」
とか
「ホーミ(女性器)に乗りたいんですが、試乗できますか?」
なんて真顔で言ってくるのだ。
対する女性店員も
「ホーミ(女性器)、人気ですよ」
とか
「ホーミ(女性器)に乗るのは、今回が初めてですか?」
などと話さなくてはならないのだ。
「新しい車なんだが、名前をなんとかできないか」
と言いたくなるのは当たり前だ。
結局、相談の結果、兄弟車であるキャラバンの名で販売したという伝説を持つのだ。
これと似た話しで、沖縄のお茶の間をパニックにしたグループが登場した。
1980年に「ランナウェイ」でメジャーデビューしたシャネルズ(その後のラッツ&スター)だ。
1981年に発売されたシャネルズの3枚目のシングル「街角トワイライト」の歌いだしが沖縄県民の度肝を抜いたのだ!
元々シャネルズは黒塗りの顔、ドゥーワップの歌唱スタイルが斬新だったのだが、
その歌の出だしとなる
「Hold me tight. Hold me tight.・・」
という響きが、沖縄県民には、
「ホーミ(女性器)、見たい。ホーミ(女性器)、見たい」
と聞こえたのだ。
↓これが実際のシャネルズの「街角トワイライト」だ!
沖縄の子供たちは、そんな深い意味もわからずに、人気の歌謡曲として
「ホーミ(女性器)見たい、ホーミ(女性器)見たい」
と学校の行き帰りに歌い出したのだ。
小学校の先生たちも、
「そんな破廉恥な歌は歌わないように」
と注意したくても、なぜ破廉恥なのか、説明ができないから言えない。
「オタクの息子が破廉恥な歌を歌っている」
と近所の人に言われても、純真な子供に親も説明ができないのだ。
当時、ドリフターズの加藤茶が、イギリスの童謡「ロンドン橋」の替え歌をテレビ番組「8時だよ!全員集合」で歌っていたが、2番の最後は歌わなかったものだ。
しかしテレビ放送局も標準語の放送禁止用語には敏感でも、沖縄の方言には関心がなかったのだ。
参考まで、
アルゼンチンの子どもの1番、2番の歌詞は以下の通り。
(ロンドン橋の節で歌ってください)
アルゼンチンの子ども
アルゼンチンの子供 子供 子供
アルゼンチンの子供 アールゼーンちん子
ウルトラマンの子供 子供 子供
ウルトラマンの子供 ウールトーラ○○子
沖縄の方言のことを、ほとんどの人が知らないので、気にせず放送されたこの事案。
方言とは恐ろしいものだ。