定年前にして惑い未だ天命を知らない

定年前のアラフィフおやじの呟き、思ったことを綴る

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韓国でタクシーに乗ったなぁ

----昨日に引き続き

2009年、私は韓国事業担当の代わりに、一つの事業を韓国で実施することになった。

 

ちなみに自慢ではないが、韓国語は全く話せなかった。

英語も中学生レベル、つまり出川哲郎と対して変わらない程度しか話せない。

今の中学生とは違い、ネイティブスピーカーから発音を教えてもらう仕組みもなく、きっと外国人と話したことがないであろう英語教師からカタカナのような英語を習った結果だろう。

 

韓国側担当のキムさん(仮名)との電話協議を終えて、会場の下見のため韓国の仁川へ行くことになった。

 

携帯電話もあるので対して心配していなかった。

キムさんとは既に携帯の電話番号を交換している。ちなみにまだガラケーだった。

 

出発前、職場の韓国語が堪能な女性(仮名ハンサングン)からタクシーの乗り方を習っていた。

 

まずは交通系ICカードを買う。

今はT-money が一般的だが、私が行った頃は交通カード(キョットンカード)と呼ばれていた。

空港のキオスクでキョットンカードと言えばわかると言われた。

 

次にタクシーの運転手に交通系ICカードが使えるかを確認する。

これが使えるとボラれる心配がなくなるということだ。

ハンサングンによると、タクシーに乗る前に、運転手に「キョットンカード、ケンチャナヨ」と言えば、あとは反応で使えるかどうかわかるという。韓国は日本と比べてタクシー料金が安いらしいので、タクシーで動くことにしたのだ。

 

最後は行き先を言う。

行き先 + カジカジュセヨ

で大丈夫、と言われた。

今回、キムさんとの待ち合わせ場所は、イエスルフェガンというところだったので、

「イエスルフェガン、カジカジュセヨ」

と言えば大丈夫らしい。

 

その頃はGoogleマップもなく、イエスルフェガンという名前だけで、そこが何かもわからなかった。(ちなみに今も知らない)

南側とか、市庁舎側とか、詳細なことを聞きたかったが、運転手に説明するのが難しそうなので諦めた。

 

早速、国際便で仁川空港に向かった。

空港では手当たり次第に「I want to buy キョットンカード」と尋ね、交通カードを手に入れ、チャージも終えた。

 

ハンサングンに言われた通り、タクシー運転手に「キョトンカード、ケンチャナヨ」を繰り返した。

この頃は、ソウルと違い、仁川では交通カードが使えないタクシーもあったのだ。

クレジットカードなら使えるよ(きっとそうだと思う)とか言っていた運転手もいた。

 

無事、タクシーに乗り、ハンサングンに教えてもらったとおり

「イエスルフェガン、カジカジュセヨ」と言った。

 

運転手は、何か話しかけてきたが、当然全くわからない。

全ての問いに対して「イエスルフェガン」「Go to イエスルフェガン」と言っていたら、運転手は諦めたらしく出発した。

推測だが、きっと「イエスルフェガンのどこか?」とか、「東側でいいの?」とか言っていたのだろう。私はなんて失礼な客だろう。

 

あとはイエスルフェガンでキムさんに会えば全て解決。

この後は、キムさんが全てアテンドしてくれることになっていた。

 

無事タクシーが走り出し、ホッとしているとキムさんから携帯に電話が入った。

 

キム「ダンさん、今どこですか」

ダン「空港を出て5分くらいたったと思います」

 

キム「何時ごろ着きそうですか?」

ダン「わかりません」

 

キム「運転手に聞けますか?」

ダン「聞けません」

 

キム「現在地はわかりますか」

ダン「何もわかりません」

 

キム「周りに何が見えますか」

ダン「建物はたくさんあります。でもハングルが読めないので何かはわかりません」

 

キム「わかりました。イエスルフェガンに着いたら電話してください」

 

キムさんは、何もわからないはずなのに「わかりました」と言って電話を切った。

自分の語学力のなさに、少し反省。

 

その後、キムさんとは無事合流できて、会場の下見も良好に終わった。

 

すごく乱暴な仕事だったが、カタカナがいっぱい書かれた当時の手帳を見ると、体当たりの仕事をさせてくれた上司に感謝したい(というか本当は韓国語が話せる人に担当させろよ)

 

エスルフェガン、カジカジュセヨ。

 

 

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