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小説「オートリバース」青春ラジオドラマ決定!

 

ラジオドラマ「オートリバース」が、民放ラジオ99局・radikoで2020年12月放送・配信を決定した、という記事が目に飛び込んできた。

 

 

ラジオドラマの原作となる小説「オートリバース」は、クリエイティブ・ディレクターでCMプランナーの高崎卓馬氏が、小説にも実名で登場する小泉今日子さんからデビュー当時の親衛隊の話を聞き、小泉今日子さん自身が「あの頃の彼らの熱を、誰もどこにも残せていない」と少し寂しそうに話していたことが忘れられず、1980年代の街を歩きまわるように周辺の当事者にたくさんの取材をして書き上げたという青春小説だ。

 

今の大学生以下の若者が聞いたことがない単語「オートリバース」

 

ドラマの時代背景と同世代の私には、「オートリバース」という言葉は、カセットテープを出さずに、もう一面(裏面)の曲を連続して聞くことができる「画期的なシステム」を表す単語として、目に飛び込んできた。

 

公開されている「あらすじ」---
福岡からの転校生・橋本直は、千葉の中学で同じく転校生の高階に出会う。校内暴力の吹き荒れる学校にも家にも居場所はない。そんなときに出会ったのが、売り出し中のアイドル、小泉今日子だった。親衛隊に入隊し、"居場所"を見つけた直と高階。
「俺たちの手で小泉を1位にする!」
しかし、組織の拡大とともに暴走族のようになっていく親衛隊に違和感を抱く直。隊のトップを目指す高階との間には次第に大きな溝が......。
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小説には、1980年代に話題となっていた、校内暴力、インベーダーゲーム、アイドルの歌番組など、当時の流行、世相、アイドル・カルチャーなどが当然のように描かれている。

 

アイドルの親衛隊といえば、リーゼントのような頭の尖った髪型にサテンの法被・ハチマキや特攻服、そして「〇〇チャーン」「L・O・V・E ラブリー〇〇」といった低音の掛け声を発するイメージだ。

しかし田舎者の私には、小説に書かれているようなヒエラルキーのある組織が存在していたことは全く感じ得なかった。

 

小説に出てくる、1978年(昭和53年)にはじまったTBS系列の歌番組「ザ・ベストテン」は、レコード売上数・有線放送リクエスト数、ラジオ放送のリクエストチャート・番組に寄せられたはがきのリクエストを合わせたポイントでランキングを決定する画期的な番組だった。

自分の応援する歌手の曲が今週は何位になったか楽しみで、同世代の多くの若者必見の番組だった。見ていないと翌日の話題についていけない感じであった。

演歌から歌謡曲まで多くの曲がランキングされ、好きでもなかった演歌歌手のことを知っていたり、歌が歌えるのも、この番組のおかげだと思う。

 

また1981年(昭和56年)には、原則、渋谷公会堂から公開生放送を行っていた日本テレビ系列のランキング番組「ザ・トップテン」が始まった。

この2大歌番組がいわゆるアイドル全盛期を支えた起爆剤だ。

小説「オートリバース」は、これらランキング番組やアイドル全盛時代を背景にしたストーリーで、田舎者の私たちが知らなかった番組制作やアイドルの裏事情の世界を知るきっかけになったのは非常に興味深かった。

 

そしてアイドル全盛期の終わりと、今のAKB等に通じる「おニャン子クラブ」の誕生。

ただ単に現象を受け入れているだけでは感じることのできなかったことが、小説によって「こんな裏事情があったのか」と、目を覚まさせられる感覚だった。

 

ジャニーズJr.内のローラースケートを特技とした5人組グループ「HiHi Jets(ハイハイジェッツ)」の猪狩蒼弥が主人公の橋本直役を、作間龍斗さんが相手役の高階良彦役を演じる。

放送期間は12月7日(月)から20日(日)で順次配信するとのこと。

 

我々のように「ザ・ベストテン」をリアルタイムで見ていた世代以外の人の心にどのように響くのかも、非常に気になる小説、ラジオドラマである。

 

 

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雑記など

 

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