定年前にして惑い未だ天命を知らない

定年前のアラフィフおやじの呟き、思ったことを綴る

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政府がAIを使った婚活を後押ししているが、お節介おばちゃんが大活躍する仕組みを作った方がいいのではないか

 

政府がAIを活用した婚活を後押しするとの記事が話題になっている。

AIは、利用者の希望に合う人ではなく、希望には合わなくても、利用者に好意を抱く可能性のある人を割り出して提案することが可能とのことだ。

既に導入している埼玉県では、2019年度に成婚した38組のうち、過半数を超える21組はAIが提案したカップルだったとのこと。

www.yomiuri.co.jp

 

昔、家によく日生(日本生命)のおばちゃんが来ていたのだが、この日生のおばちゃんたちは、AIにまさる提案力と圧力で結婚相談、結婚斡旋に絶大な力を持っていた。

www.youtube.com

 

自分の顧客の息子や娘の結婚相談を受けて、別の顧客や、知り合いの息子や娘と引き合わせるのだ。

結婚の時期を逃した顧客の子どもに、いろいろな人を引き合わせる。

そして顧客の子どもが逃げれないように、周りを固めて、ゴリゴリ押して結婚させるのだ。

AIとの違いは、能動的に相談所に行かなくても、無理やり写真を見せられて、型にはめられて、逃げられないようにしてしまうということだ。

結婚が成就すれば、親は感謝して更にいい契約に入るし、結婚していない子供を持つ知り合いにもおばちゃんを紹介する。

そして結婚した二人も顧客になる。

近江商人ばりの「三方よし」のシステムだったのだ。

 

例えば、結婚していない近藤君。

ある女性を紹介されて、あまり乗り気でなかったのでほっといていたら、おばちゃんから電話がかかってくる。

「何故誘わないのか。男が誘わなくてどうするの。」

と怒られて、無理やり約束をさせられたりする。

近藤君が煮え切らない場合は、デートの会場までおばちゃんがすべて決めて、

「じゃあロイヤルホテルの1階のロビーで待ち合わせってことで相手に連絡入れとくからね。必ず来るのよ」「当然、食事代は男のあなたが払うのよ」

などと勝手に決めたりするのだ。

 

数回デートをした後に、近藤君がおばちゃんに対して

「ちょっと私の好みとは違うような気がして、自分にはもったいなくて...」

などと中途半端な言葉で断ろうとしても

「1回や2回会っただけで相手の何がわかるの。次はドライブに行きなさい。じゃあ来週の日曜日に同じロイヤルホテルのロビーに9時に来てね」

などと断らせない。

 

あまりの強引さに恐ろしくなるのだが、ある程度の年齢まで結婚していない人は、引っ込み事案や、めんどくさがりの方で自分からあまり動かないので、これくらいの強引さが必要なのだ。

 

そしておばちゃんに立ち向かう強い意志のない人は、逃れられないアリ地獄のように必ず結婚するのだ。

そしておばちゃんの自慢である「これまで何組のカップルを結婚させた」のうちの1組として、近藤夫婦は名を連ねられる。

 

でも、実は多くの場合、結果オーライなのだ。

双方の両親のこともわかっているし、誰もが理想の相手と恋愛結婚できるわけでもないので、これはこれでいい仕組みだったのだ。

生理的に嫌いな人でもなければ、夫婦になれば、いっしょにいい家庭を作ろうとするし、少しでも幸せになろうとすることを、日生のおばちゃんは長年の経験で知っているのだ。

そして自分の顧客獲得、結婚成立組数確保のために、うざいとか、めんどくさいとか、嫌がられても頑張ってくれたのだ。

 

我々の親の世代(昭和初期以前)は、お見合い結婚が標準で、結婚式で会うまで相手を知らないという人もいたくらいだ。

結婚や恋愛は、一人で自由に暮らしているよりも束縛は多くなる。

でも束縛される分、喜びも多くなるのだが、束縛が嫌いな人は、未知の経験である結婚の決断できない。

「今のままでいい」とか

「俺の人生だから、好きにさせて」

などと言ったりする。

 

第一生命保険の徳山分室(周南市)に勤めていた特別調査役のおばちゃんが、顧客から19億円を詐取したとされる事件があったが、このおばちゃんも政財界以外にも、たぶん強い顧客ネットワークを持っていたので重宝されていたのだろう。

www.chugoku-np.co.jp

 

しかし今では「日生のおばちゃん」の影が薄くなり、「日生のホステス営業」と一時期週刊誌で揶揄されたように、若い新卒のサラリーマン営業レディが中心になりかけている。

彼女たちは自分たちと顧客の合コンはセットしたりするが、セッティングしている人から嫌がられたり、厚かましすぎるくらいの結婚斡旋までできる人生経験はない。

AIもいいが、相手が嫌と思っていても無理やり結婚させていた「おばちゃん結婚システム」に力を入れてはどうかと思う。

カップルを結婚させた組数で表彰する仕組みを作ったり、競わせたりすれば、かなりの数の結婚が生まれるのではないか。

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