ワクチン接種でマスクがいらない日常が返ってくる(かも?)
アメリカは、まもなくマスクのいらない社会に
2021年4月27日
アメリカの疾病対策センター(CDC)が、アメリカ国内で接種が完了した人の割合が全米人口の4割を超えたことで、ワクチン接種を完了した人は、接種していない人を含む少人数の屋外の集まりや会食に参加する際にマスクを着ける必要はないと、マスク着用に関する新しい指針を発表した。
CDCによると、1億4100万人近いアメリカ人(全人口の約42%)が少なくとも1回の接種を終えたとのことだ。
一方で、屋外の音楽ライブや大規模なパレード、スポーツ観戦など大勢の人が集まり、声を出すイベントに行く場合はマスクを着用したほうが安全であるとも発表した。
この忠告は、主にワクチンを接種していない人を保護することを目的としているもので、ワクチンを接種していない人は、今後も人との接触を制限し、換気や人との間隔を確保するなど、基本的感染対策を徹底する必要がある。
2021年5月中頃のニュースでは、アメリカでは既に14州で、マスク着用の義務を解除しているとのことだ。
CDC所長は
接種を完了した人の割合が増えてればパンデミックの前のように行動できるようになる
と述べたとのことだ。
閉塞感が漂っていた、これまでの日常から考えると、夢のような日々が返ってくるのだ。
アメリカでは州によっては接種をためらう人の割合が高い地域もあるとのことで、今後は、いかにワクチンを接種させるかについての啓発が課題となっているようだ。
一方で、スーパーや施設などの従業員は、誰が接種を受けているか把握する術がなく、マスクを着用しない客がいれば注意しているが、「マスク不要」となれば他の客や従業員の危険が一気に高まるという可能性もある。
このため、米国小売最大手のスーパー「ウォルマート」は、接種者ならマスクなしで買い物できると打ち出したのに対し、大手スーパー「ターゲット」は引き続き客と従業員にマスク着用を求める方針を示しており、今後の展開が注目されるところだ。
接種完了は、2回のワクチン接種(一部のワクチンは1回の接種でOK)から2週間たった時点で完了とみなされる。
米政府は、「ワクチンパスポート」を導入しないと発表しているが、今後、接種を終えていない国民にワクチン接種させるための新しい方策や啓発手法、インセンティブ等も出てくるのだろう。
では我が国・日本はどうなのか。
本日(5月21日)、ようやくモデルナとアストラゼネカのワクチンが承認されたが、国民のワクチン接種率は、まだ10%にも達していない状況である。
他の先進国から見ても、かなりの遅れだ。
各国のワクチン接種状況を比較した下のグラフを見ても、イスラエル、英国が5割を超えたのに比べると圧倒的な差だ。
ようやく歯科医、薬剤師にも注射できる資格を、などといっているが、まだまだ医師が持つ特権を崩すには至っていない。
↑このサイトでは、オープンデータを使って、任意の対象国の接種状況の推移をグラフ表示してくれるのだが、日本がいかに遅れているかが一目瞭然だ。
今回の新型コロナ騒ぎで日本の不条理な権利関係がかなり浮き彫りになってきた。
ようやくワクチンで希望が見えかけているだけに、次の感染症等が流行する前に、今回課題となった病床の問題や、接種者の問題等を解決して欲しいものだ。
ワクチンはあなたの命だけでなく、あなたの周りの人たちの命も救う
そして新しい日常生活から、元の日常生活に近づけるためのものでもある